広報戦略の成功事例を15つ一挙紹介!採用、社内外、危機管理まで徹底網羅

2022.12.13 広報ノウハウ

情報社会の現代において、企業の規模に関係なくたくさんの人に情報を発信することが可能となりました。この記事では、自社の広報戦略を検討している人向けに、採用、社内外、危機管理などの成功事例を紹介します。事例を参考に効果的な広報戦略を実践し、今後の売上拡大に役立ててください。

広報戦略が企業にとって重要な理由

広報、PR活動は企業にとって重要なマネジメントの一つです。広報戦略は企業の発展やブランドイメージの向上に直結します。

 

情報社会の現代において、人々の行動も変化しており、誰でも簡単に情報を収集、比較できるようになりました。企業側も消費者、メディア、社内向けに、さまざまな手段を用いて情報を発信しています。社会全体が情報を重視しているため、発信側も正しい情報を確実に届ける仕組みづくりが必要不可欠です。

 

広報・PRとは

PRはパブリックリレーションズのことです。19世紀末にアメリカで発展し、現在では世界中で導入されています。広報・PRは、あらゆるコミュニケーション手法を駆使してステークホルダーと関係を築く役割を担っています。

 

広報戦略のポイント

広報戦略のポイントは、自社の魅力を整理して、ターゲットと目的を明確にすることです。今の時代はSNSの活用が有効です。有益な情報を用いてターゲット層にアプローチすることで、顧客の定着とファン化を目指します。KPIを設定して進捗管理や目標達成に活かしましょう。

 

消費者向け広報の成功事例4選

消費者向け広報について、ツールごとの活用例を紹介します。それぞれの特徴についても解説しているため、参考にしてください。

 

消費者向け広報の手法

消費者向け広報とは、一般消費者に直接アプローチする広報手法です。消費者向け広報には、ホームページ/オウンドメディア、SNSの活用、Web広告、イベントなどがあります。ステークホルダーのSNS利用率を調査し、最適なツールを選定することも重要です。例えば、SNSとnoteとの組み合わせはメディア向け広報にも効果的だといわれています。

 

事例1.Twitter活用

Twitterを活用した消費者向け広報の特徴は、拡散力にあります。企業から消費者に直接アプローチするだけでなく、リツイート機能により消費者間での情報伝達が期待できます。Twitterでは、SNSを運用する「中の人」のキャラクターが重要です。シャープ、東急ハンズ、井村屋など、ユニークで親しまれやすい企業のTwitterは消費者に高く支持されています。

 

事例2.Instagram活用

Instagramを活用した消費者向け広報の特徴は、視覚的な訴求力です。インフルエンサーマーケティングとしても注目されており、ターゲット層にダイレクトにアプローチしたいときに向いています。ディズニーリゾート、ホテルニューオータニ、チームラボ、ダイソーなどの企業が、Instagramをうまく活用してブランドイメージの定着と向上に役立てています。

 

事例3.You Tube活用

You Tubeを活用した消費者向け広報の特徴は、映像の効果的な活用です。動画や音声で自社製品・サービスの魅力を訴求したい場合に適しています。エイベックス、トヨタイムズ、クラシルなどの企業がYou Tubeによる広報の成功事例として知られており、音楽・CMなどデジタルコンテンツに強みのある企業におすすめのツールです。

 

事例4.LINE活用

LINEを活用した消費者向け広報の特徴は、デジタルカタログのような情報発信です。クーポンや新着情報を配信することで、消費者の購買意欲を高めます。ユニクロ、P&GなどがLINEを活用した広報戦略を展開しており、リンクを設置することでオンラインストアへ誘導しやすい点も魅力です。

 

メディア向け広報の成功事例2選

メディア向け広報について、2つの成功事例を紹介します。メディア向け広報はユニークな情報発信が好まれる傾向です。

 

メディア向け広報の手法

メディア向け広報とは、報道機関を介して広く社会にアプローチする広報手法です。メディア向け広報には、プレリリース配信、記者会見、プレスイベント開催、メディアリレーションズ、プレスキットなどがあります。メディアにより記事化されたものがSNSで拡散したり、SNSで話題となったものがメディアに取り上げられたりします。

 

事例1.株式会社AOKIホールディングス

AOKIホールディングスは、メンズ・レディースのビジネスウェアを中心に取り扱う企業です。販売から約1年で5万着を販売した大人気「パジャマスーツ」は、メディア向け広報の視点からも大成功を収めました。特徴としてはインパクトのあるネーミングと、商品の魅力を最大限アピールできる画像の選定が挙げられます。

 

事例2.カリブコーヒー

カリブコーヒーはアメリカのミネソタ州で設立された企業で、世界中に店舗を構えています。メールなどのオンラインでのプレスリリースが一般的になった現代において、あえて郵送という手段を用いたユニークな広報が注目されました。紙ではなく新商品のチョコレートにニュースを刻んだ点が特徴です。

 

採用広報の成功事例5選

優秀な人材を集めるためには採用広報も重要です。ここでは、採用広報の手法と成功事例を紹介します。

 

採用広報の手法

採用広報とは、優秀な人材を獲得することを目的とした広報手法です。採用広報には、オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディア、イベントなどがあります。オウンドメディアは自社で運営しているサイト、ペイドメディアは有料広告の掲載、アーンドメディアは消費者が起点となる情報発信を意味します。採用広報においても、SNSは非常に有効なツールです。

 

事例1.パナソニック株式会社(総合エレクトロニクスメーカー)

日本を代表する総合エレクトロニクスメーカーであるパナソニックは、採用広報において企業視点ではなく社員視点での発信を行っています。企業としての認知度はあるため、どんな製品を扱っているかという簡単に調べられる情報ではなく、働く人たちが「何にやりがいを感じているか」という見えない部分を深掘りしています。

 

事例2.freee株式会社(クラウドソフト開発・運営)

クラウドソフト開発・運営企業として急成長しているfreeeは、採用活動を集約したオウンドメディアを展開しています。そのなかでも、採用に特化したブログは社員の等身大の姿が描かれており、認知度の向上やファンの獲得に大きく貢献しています。コンテンツが非常に充実しており、企業として採用に力を入れていることが伝わりやすくなっています。

 

事例3.LINE株式会社(モバイルアプリ)

モバイルアプリを提供するLINEは社員からの紹介による「リファラル採用」を強化したことで、採用広報の効率化を実現しました。社風や仕事内容を理解している社員を介する採用活動は、入社後のミスマッチが起こりづらくエントリーから入社までの割合も高いため、新しい採用手法として注目されています。

 

事例4.株式会社メルカリ(フリマアプリ企画・開発・運用)

フリマアプリの企画・開発・運営を行っているメルカリは、オウンドメディア「mercan(メルカン)」を展開しています。メルカリグループのメンバー全員が発信することができる自由度の高いプラットフォームとなっており、更新頻度の高さも魅力です。仕事内容が見えやすく、一緒に働いてみたいと思えるコンテンツを作り上げることに成功しています。

 

事例5.株式会社マネーフォワード(PFMサービス/クラウドサービスの開発・提供)

PFMサービスなど幅広い事業を展開しているマネーフォワードは、採用活動をフェーズに応じて最適化しています。スタートアップ企業の場合、組織活動の拡大に伴い採用活動の見直しを行うことが重要です。マネーフォワードでは、noteとWantedlyのストーリーを活用してファンを育成することで、事業にマッチした人材を確保しやすくなりました。

 

社内広報の成功事例3選

社内広報について、3つの成功事例を紹介します。社内広報は従業員エンゲージメントの向上にも有効です。

 

社内広報の手法

社内広報とは、社員に対して行う情報発信です。社内広報には、メルマガ配信、社内報などの紙媒体、電子掲示板、ブログ、SNS、イベント企画などがあります。社内情報の共有やコミュニケーションを強化することで、会社へ愛着が増し、離職率の低下や生産性の向上などが見込めます。

 

事例1.エン・ジャパン(求人情報メディア・人材紹介サービス)

求人情報メディアなどを運営するエン・ジャパンでは、社内報をWeb上で一般公開しています。社員だけでなく、家族も気軽に見ることができるため、会社への理解を深めることが期待できます。社内報を広く公開することで、取引先とのコミュニケーションや採用活動など、さまざまなシーンで活用することも可能です。

 

事例2.株式会社オーディオストック

音楽とITを組み合わせたサービスを展開するオーディオストックは、社内ラジオによる情報発信を行っています。拠点間で得られる情報に差が生じたことから、音声をダイレクトに届けるというユニークな取り組みが生まれました。課題に対して、自社の強みを活かしたアプローチ手法を見つけた成功事例といえるでしょう。

 

事例3.株式会社マクロミル

マーケティングリサーチ会社であるマクロミルは、複数のメディアを組み合わせた社内広報が特徴です。ペーパーレス化が進む中で、あえて紙媒体の社内報も残し、Webや動画と合わせて発信しています。クロスメディアによる情報発信は、全国の企業を対象とした社内報コンクールでも高く評価されました。

 

危機管理広報の成功事例

危機管理広報については、実施するうえでのポイントと成功事例の2つを紹介します。

 

危機管理広報のポイント

危機管理広報とは、災害、事件・事故、不祥事などのトラブルが発生した際の対処を目的としています。通常の広報業務とは趣旨が異なります。トラブル前はマニュアル作成とトレーニング、トラブル後はスピーディーさ、的確さと誠実な対応が求められます。

 

事例.東京証券取引所

東京証券取引所で発生したシステム障害後の対応は、危機管理広報の観点から一定の評価を得ています。市場の混乱が予想されるなかで、こまめな情報発信とわかりやすい説明を続けたことで、被害を最小限に留めることに成功しました。記者会見においても、自らの責任を認め、真摯な謝罪に徹した点も早期に沈静化した一因といえるでしょう。

 

まとめ

広告戦略にはさまざまな種類があり、目的やターゲットに応じて最適な手法を用いることが重要です。広報・PRの在り方は多様化しているため、SNSの活用も含めて、自社にあった方法を検討していきましょう。

 

メディチョクでは、幅広い広報活動の支援を行っています。16年間のノウハウで培ったメディア企画力で、メディアに直接アプローチできます。より具体的な成功事例を紹介しているため、ぜひご活用ください。