朝日放送ラジオのプロデューサーに聞く!ラジオ出演の方法と番組制作の裏側 | イベントレポート

2021.04.09 広報ノウハウ
朝日放送ラジオのプロデューサーに聞く!ラジオ出演の方法と番組制作の裏側 | イベントレポート

メディチョクが月に1回開催している「メディアセミナー」。今回のテーマは、「ラジオ出演の方法」です。朝日放送ラジオ番組プロデューサーの小林隆男(こばやし・たかお)氏をゲストに迎え、ラジオ出演の方法と番組制作の裏側をお聞きしました。

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ラジオのリスナーはF3層(50代以上)の方がメイン、そんな中ABCラジオはYoutuberを器用するなど、若い世代を獲得しようと今番組作りをしているそうです。また、「地域に根差した番組作り」「プロ野球・高校野球中継」「人気芸人の登竜門」として一線を画しています。

ラジオはオワコン!?

皆さんの持つラジオのイメージって、とにかくマイナスなイメージが強いのではないかと思います。オワコンで誰も聞いていないとか、古いメディアであるとか、広告価値がないのではないかという話を結構聞きます。実際にラジオを聞いている年代の方って、40代〜50代の方が多いのでそういったイメージをもたれるのもわかります。でも実は今ラジオは変わってきています

例えば、ラジオはオワコンで誰も聞いていないと言われていますが、それは「ラジオ」で聴いていないだけなんです。radikoなど配信方法が多様化しているので、スマホアプリを使ってそれぞれのニーズに合わせて皆さん聴いているんです。そのスマホアプリが増えただけで、相対的な人数でいくと、ラジオを聞いている人口は増えていると思います。実際、コロナ禍でラジオのリスナー数は伸びています。これはニュースにもなっているので、皆さんもよくご存知かもしれませんが、大体前年度比で1.5倍とかなり増えています。

特にradikoやLINE LIVEやミクチャなど、様々な媒体でリスナー数が増えています。つまり、いまでは「ラジオ=radiko、Youtube、ポットキャスト、スポティファイ」という風に変わってきているんです。ラジカセを知らない若い人にとってラジオ=SNSのようになっています。最近でいうと「clubhouse」などがありますよね。一番びっくりしたのは、「映像がないって新しいですね」と言われたことです。音声のみのコンテンツは基本映像ありきのいまの若い人たちからすると新しいものに見えるみたいです。

ラジオ局にとってクラブハウスは脅威になるのか

もちろん、音声コンテンツの1つと捉えれば、可処分時間(ユーザーが使う時間)を奪い合うライバルであることに変わりはありません。しかし、一方でLINE LIVEやミクチャのように、プラットフォームとして利用すれば、パートナーになれるのではないかと考えています。今後のマネタイズの方向として、「投げ銭」や「有料ルーム」などを一緒に作ったりすることで、協業できるのではないかと思います。今後の動向に注目して行きたいですね。

実際にMBSラジオなどでは、深夜の放送終了後に出演者がそのまま残って、アフタートークをクラブハウスでやったり、一番凄かったのがShowroomの前田さんがやっていたクラブハウと日本放送での同時配信です。これがすぐできるってやっぱりさすがだなとおもいました。クラブハウスで質問を募集しつつラジオで答えるという方法が、ラジオとクラブハウスの理想の形なのかもしれません。

発展途上の今だからこそ、ラジオとしてできることがあるのではないかと思います。これもラジオが放送局の中でもフットワークが軽いからこそできることなのではないかなと思います。 

ラジオに出演するためには

これはあくまでも僕の主観ですが、マスメディアに「取り上げていただく」という考えの広報担当が多いなと感じます。そうではなくて、マスメディアに「取り上げさせる」くらいの気持ちが必要なのではないか思います。自分たちが何を紹介したいかではなく、メディア側の視点に立ってメディア側は何を欲しているのかを考えて欲しいです。テレビもラジオもあくまでマス(大衆)に届けるメディアなので、ニッチではなくて、「流行っているもの」や「わかりやすいもの」を取り上げます。

そもそも、テレビやラジオがどのように企画構成をしているのかご存知でしょうか。まず、企画会議でプロデューサーやディレクター、AD・放送作家・リサーチャーなどが集まって打ち合わせをします。そこで、今「週の特集はラーメンで行こう」と決まったらその中から3名ほどディレクターが選ばれます。そしてディレクターが、リサーチャーや作家に依頼をします。リサーチャーや作家は、雑誌・新聞・SNS・インターネットなど多種多様なメディアから情報を引っ張ってきて、それをもとに映像や音声を作成します。結局、メディアの人も情報をメディアから引っ張ってきています。

つまり、取材させるためには、よりメディアの人(リサーチャーや放送作家)の目につきやすいように、様々な場所に情報を出して置くことが大事なのではないかと思います。そして、いろんなところに出す上で大切なことがあって、それが目につきやすいキャッチコピーと見せ方の2つです。

テレビとラジオの取り上げ方の違い

テレビの方は特に「見せ方」にこだわります。例えば、トマトラーメンを特集しますとなったとします。下の写真をみてください。両方トマトを丸々一個使っています。でも、テレビが取り上げたいと思うのは、圧倒的に左なんです。どうみても一個本当に使っている感じがするし、ドンとインパクトがありますよね。テレビはこういった動画映えするものを欲しがります。

右ももちろんトマトを丸々一個使って美味しいかもしれませんが、この写真だとただ辛いラーメンにも見えますよね。なので、映像でいかにインパクトを残せるかというのがテレビの特徴なので、見せ方は特に重要視しています。広報担当の方はその部分を考えておくと取り上げ取り上げさせやすいものになってくるのではないかと思います。

ながら視聴をされているのが前提になってくるので、短時間でわかりやすくてインパクトがあるものをつくるのがテレビです。なのでそういったものを作りやすいような、情報を巻いておくというのが大事かなと思います。

一方でラジオは、あくまでも音声だけのメディアになるので、「見せ方」よりも「キャッチコピー」や「伝え方」が重要になります。なので、よりインパクトのある言葉やタイトル、話し方をチョイスするべきだと思います。

つまり、人の注目を引く「映像」「言葉」「話し方」がメディアに取り上げさせ、注目を集めるための大事な要素になってくるということです。これらの要素を全て兼ね備えている人が実はいて、それがトップYouTuberなんです。詳しく説明していきます。

YouTuberが参考になる!?

テレビというのは基本的に受動的なメディアです。流しておけば、誰かがみてくれます。一方でYouTubeは能動的で、ユーザーが見たいと思ってクリックしないとみてもらえない構造になっています。なのでより能動的なメディアだと言えます。トップYouTuberはクリックしてもらうために、とんでもない労力を割いているんです。もちろん、映像の中身もそうですし、編集のしかたもそうですし、話し方もそうですし、タイトルもそうなんですけど、特にYouTuberの方が力を入れているのが「サムネイル」です。ここに広報の重要な部分が詰め込まれています。

では、どういったサムネイルがいいのかというと、3つ要素があります。①一瞬でどういう動画かかわる②目を引く構図・文字・表情③のちの展開が気になるの3 つです。YouTuberは、見せ方や人にインパクトを残すことに、ほんとに命かけているわけなので、YouTuberのサムネイルを参考にしてもらえると勉強になるのかなと思います。

メディアに取り上げさせるためには

いかがでしたでしょうか。メディアの人に気になってもらうためには、目を引く構図やワードが大事になってくるということでした。プレスリリースや、メディアに届ける情報をつくる際もYouTuberのサムネイルを参考にしたいですね。

とはいえ、
「広報にかける時間もリソースもない」
「広報についてのノウハウがない」
「広報に使う費用が多く取れない」

など、課題はそれぞれ異なると思います。

弊社では、メディア側から直接メディア出演・取材依頼が届き、高確率でメディア出演が可能な「メディチョク」というサービスを提供してます。現在、多くのメディア関係者が利用しており、低コストで広報担当を設けずに広報活動を実現することも可能です。是非「メディチョク」を使って、効率的に自社の魅力をPRしてみませんか?